この記事は直也(パパ)が書きます。
今日は、タイ料理に欠かせないパクチーの話です。
■パクチー・ブーム
いまや日本では、何だか知らないけれど空前のパクチーブームですね。
東京などには、パクチー料理の専門店もできつつあります。
みなさん、あまりご存知ないとは思いますが…。
実はパクチーは、「神ハーブ」、「奇跡のハーブ」といえるスーパー植物なんです。
主に以下の点で、そういえます。
高い栄養価
美容効果
健康増進・デトックス・>アンチエイジング効果
病気予防効果(ガンも?)
放射線排除効果
以下で説明していきますが、その前に、パクチーの基礎知識を。
パクチーはセリ科の草で、英語ではコリアンダー、中国語では 香菜(シャンツァイ)と呼ばれたりします。
旧約聖書にも登場する植物で、日本では延喜式で宮中の魚の刺身に不可欠なものと記されています。
古代エジプト、ギリシャ、ローマでは、調理や薬として用いられていました。
■苦手な人が多い
パクチーは、好き嫌いがはっきり分かれますね。
好きな人は中毒状態というか、こればっかりパクパク食べるからパクチーという名前になったんじゃないかと思うほどです。
日本の街頭調査では、パクチーが好きな人よりも、苦手な人の方が6対4位の割合で多いそうです。
私も最初は、香りがきつすぎて苦手でした。
最初は苦手でも、だんだんと慣れてきて好きになる人も多いようです。
私も、タイ人のサルちゃんと結婚して以来、彼女が毎日のように作るタイ料理に頻繁に入っているので、食べているうちにだんだん美味しいと思うようになりました。
■栄養価・美容効果
パクチーに含まれる栄養素としては、ビタミンB1、B2、C、E、βカロテン、カルシウム、マグネシウム、鉄、カリウムがあります。
特に、ビタミンA、B2、C、Eといったところが美肌に関係してきますね。
βカロテンは、皮膚や粘膜を健康に保ち抗酸化作用も期待されます。
ビタミンCは、コラーゲン生成や鉄分の吸収率を上げる作用があります。
抗酸化作用により、肌のシミやシワも改善されることが期待できます。
また、血液を浄化し、血流を良くすることにより、女性の冷え性やむくみも改善されるそうです。
パクチーが紫外線B波による肌のダメージを修復し、肌の光老化を防ぐ働きがあるという研究結果もあります。
食用ハーブとしてのコリアンダーには、消化促進、口臭や体臭の緩和、胃の調子を整えて胃もたれを予防するなどの効果があるとされます。
また腸内ガスを排出する効果があり、二日酔いや偏頭痛の緩和も期待できるとか。
■デトックス・アンチエイジング効果
特筆すべきなのは、デトックスとアンチエイジング効果です。
われわれの体内に取り込まれた水銀、アルミニウム、鉛などの有害ミネラル成分は、体内で角質代謝を悪化させます。
その結果、吹き出物、くすみ、クマなどが出やすくなります。
このような脳や脊髄などに蓄積した有害ミネラルが原因となる症状を解消させるためにパクチーは有効です。
特に、含硫化合物が含まれる食品と一緒に摂ると、より効果が現れます。
含硫成分は、タマネギ、ニンニクなど独特の刺激臭になるアリシン、アリイン、アホエンといった成分で、含硫化合物とも呼ばれます。
含硫成分は、タマネギ、ニンニク、ネギ、ニラ、ラッキョウ類などのネギ類など独特の風味を持つ食品に多く含まれます。
最近では、老人に限らず中年や若者たちの間でも、不快な加齢臭を発する人々が増えています。
パクチーには、加齢臭や体臭を軽減する効果もあります。
■キレート作用
前述のように、パクチーは体内に溜まった水銀、砒素、鉛、カドミウムなどの有害金属を体外に排出する作業があり、これは「キレート作用」と呼ばれます。
キレート作用がある食品を体内に取り込むことにより、有害ミネラルなどを尿や便などによって排出してくれます。
パクチーは、葉緑素やβカロテンによる抗酸化作用もあり、血中コレステロール値を下げてくれます。
その抗酸化作用は大豆の10倍以上と言われ、食品ではダントツに多いです。
■健康増進・病気予防効果
パクチーは、漢方では香菜と呼びますが、発汗、発疹、気の流れがあるとされます。
「温」、つまり少し体を温める性質があります。
前述のように、消化促進、口臭や体臭の緩和、胃の調子を整える作用などもあるとされます。
パクチーの成分が、歯周病の原因になる細菌の増殖を抑える働きがあるという研究もあります。
大腸菌、サルモネラ菌、セレウス菌、さらにメチシリン耐性黄色ブドウ球菌、MRSAの増殖を抑制する働きもあるようです。
肝臓の脂肪を減らし、肝機能の低下を抑制する働きもあります。
■認知症の予防
テキサス大学の研究によると、パクチーを含む香辛料を多く消費するアジアでは、香辛料をそれほど消費しない欧米に比べて、アルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症、脳腫瘍、髄膜炎などの神経の慢性炎症が関係する病気になりにくく、パクチーなどの香辛料に、神経変性疾患を予防する効果がある可能性があるとのことです。
認知症にも効果が期待できそうですね。
■ガンの予防
パクチーは、体内で活性酸素が増えるの抑える効果があるため、動脈硬化、ガン、糖尿病などの予防も期待できます。
マレーシアの研究では、パクチーが細胞のDNA損傷を修復し、ガン発生を予防する効果が報告されています。
■放射線排除効果
パクチーがもつデトックス効果については、前述の通りです。
マレーシアの研究では、パクチーの持つ酵素の力により、水銀や亜鉛などの有害金属を体外に排出する働きがあることがわかっています。
有害な重金属を体外に排出するキレート作用(デトックス効果)については、前述した通りです。
放射性物質の排出にも有効と思われる。
下記のクリニックの医師による対談では、>原発事故などによる内部被曝に関連して、パクチーのもつ効果が以下のように語られています。
パクチーは有害な重金属を体から引き抜く作用があり、それを吸着して体外に出す作用のあるクロレラやペクチンなどを一緒に摂取すると良いそうです。
ただし、パクチーは妊婦と授乳中の母体では、効果が強いだけに影響も大きく、控えるようにと注意しています。
3.11の福島の原発事故の後では、東京に住む私達にとっても、放射能の害については神経質になりがちです。
しかし、パクチーのような放射線排除の効果がある食品があれば、ぜひ積極的に利用したいものです。
■神食材
ひとつの植物に、これだけ人間にとって利する部分が多いということは、驚異的ですね。
神が与えた(タイでは仏陀か)植物ではないかとさえ思えてきます。
いままでの人生で、なんで知らなかったんだろうと、ちょっと損した気分です。
日本では、乾燥したスパイスとして使うものをコリアンダーと呼び、香味野菜として使用する生の葉をパクチーと呼び分けることが多いようです。
乾燥パクチーはAmazonなどで手軽に買えますが、サルちゃんによると、独特の香りが飛んでしまっているので、タイ料理には使わないそうです。
パクチーに限らず、タイ料理の香味野菜には、健康に良い様々なメリットがあります。
タイ人は、単なるグルメ嗜好の人々ではなく、料理には様々な「生活の知恵」が盛り込まれているんですね。
ただし、タイ料理は肉を多用したり、油気が多いなど、あまりヘルシーとはいえない部分もあるので、あまり一面的な見方をしないことも大切でしょう。
パクチーは世界中で食べられているので、タイ料理に限らず、和食でも洋食でもとにかく入れてみると良いでしょう。
刻んでチャーハンや麺類に入れたり、パスタなどのトッピングにも合うかも。
熱に弱いビタミンCなどを壊さないために、炒め物や煮物には火を止める直前か止めた後に入れると良いでしょう。
■我が家の食卓の例
以下に、私がTwitterでツイートした我が家の食卓で、パクチーを使用した料理の例を紹介します。
2013/03/23。カーオ・マンガイ(海南鶏飯)にパクチーを添えて。
2013/10/26。ギョートー(揚げワンタン)、ゲーン・チュー・タオフー・ムーサー(豆腐、豚肉入りスープ)。スープは西友で買ったパクチー入り。
2014/05/23。カノム・チン。鮭、ココナッツミルク、レッドカレーペースト、グラチャイという生姜みたいなハーブをミキサーにかけ煮たソースを素麺にかける。パクチー、もやし、胡瓜も混ぜ混ぜ。結構辛いが超美味。
2015/02/01。タイ土産のインスタントのジョーク、タイのお粥…というか重湯に近い。パクチー、豚肉、干しエビを入れむところに専属シェフのこだわりが。コクがあって美味。個人的には、食欲がない時に作ってもらうお粥には、パクチーは要らないかな。
2015/03/10。カイ・パットロー、骨鶏と卵と厚揚げの煮物パクチー添え。けっこう濃い味付けだから、味が単調にならないようにワンポイントでしょうね。
■パクチーを自家栽培する
パクチーは、うちの近所の西友などのスーパーでは、常時置かれているわけではありません。
我が家では毎日のようにタイ料理が出てくるので、自家栽培をしたくなってきます。
サルちゃんは、何度か苗から植えて、すべて失敗しています。^^;
Facebookでパクチーの栽培に成功した人々にアドバイスを受けて、こんどは種を撒いて挑戦します。
シマホで買ったパクチーの種。今までサルちゃんが苗を植えて失敗。裏書には、固いものでこすって殻を破り、数時間水に浸けてから撒くとうまくいくと。本当?Seeds of Pakchoi.
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